LIBOR改革は当局主導で進む

英国当局のFCAが先週木曜に来年第一四半期からはLIBORベースのスワップの提供を止めるべきと述べたレターを公表した。

ヘッジ等の明確な理由がある場合はそれを妨げるものではないが、標準スワップはLIBORではなくSONIAに持って行きたいとのことだ。確かにSONIA参照のスワップを行うことは現時点でも不可能ではなく、業界がその気になればできないことはないということなのかもしれない。というよりは、こうした当局の強いPushがない限りは、なかなか一気に移行させるということが難しいのだろう。

レターで述べられている通り、新規の変動利付債や証券化商品等でSONIAを参照するものが多くなってきており、SONIAを使うローンも増えてきた。しかし、既存のスワップについては、あまり移行が進んでいない。

また、各銀行に対して、LIBORの移行に関して法的に責任を有する取締役クラスを選任するよう求めている。日本でも来年どこかで似たような話になる可能性が極めて高くなってきた。そろそろ移行作業を本格化させなければならない時期がきたようだ。