中国の取引先に対する証拠金規制

中国のオンショアカウンターパーティー向けのデリバティブ取引にネッティングが認められるという記事をいくつか書いたが、これ自体は非常に歓迎されるものの、実はやらなければならない作業が非常に多い。前にも述べたようにネッティングが有効でない場合は証拠金規制の免除が認められていたが、これが一気に消滅する。つまり、VMとIMの交換を始めなければならず、IMについては、カストディアンにおける分別管理を行わなければならない。

これまでのPhaseの中でこうした交渉はずっと行ってきたので、特に新しいことではないが、CSAやカストディアンとのACA(Account Control Agreement)など契約交渉とオペレーションの準備にはかなりの時間がかかる。多くの中国のカウンターパーティーが複数の金融機関と一斉に交渉を始めなければならないので、かなりの事務負担になる。おそらく3か月とかでは確実に無理である。本邦金融機関も遅れないように早めに作業を開始しなければならない。

9月には対象会社の件数がPhase5の2倍といわれるPhase 6のGo Liveも控えているのでなおさらである。ISDA Createなど電子的に契約を進める方法を使えばよいのだがまだ認知度がそれほど高くない。Risk.netの記事では、ISDA AGMでISDAが当局に対してもう少し時間が必要ということを訴えているとあるが、この中国のネッティングに関しては半年から1年のTemporaly Reliefが必要かと思う。とは言え、こうしたことが真剣に議論されているということは、今回はついに中国がClean Netting Jurisdictionになるということなのだろう。