ARRC解散

ARRCから11/8のミーティングが最後になったとのメールが来た。LIBORからの移行が終了し、ARRCもその役割を終えることになったようだ。数年するとLIBORって何?という人が増えてくるのだろう。

2019年から議長を務めたTom Wipf氏がUBSに移ったタイミングでARRCから退いており、6月末のUSD LIBORの公表停止も無事完了したため、当然といえば当然なのだろう。とはいえ、ターム物SOFR等の利用制限などは、ARRCのベストプラクティスガイダンスによって規定されており、今後ARRCという会議体がなくなることに若干の不安を覚えたのは私だけではないだろう。クレジットセンシティブレートの議論もARRCで行われていたので、今後はどのように議論を進めていくのかに注目が集まる。


ARRCからのアナウンスによると、今後は官民協力のもと、その他のメカニズムが作っていくことになろうと書かれているが、規制絡みの話は直接当局との交渉になるのかもしれない。


いずれにしても、金利と言えばLIBORだった世界から、全ての取引をスケジュール通りに移行させるのは並み大抵の作業ではなかった。個人的にもここまでスムーズに移行できるとは正直思っていなかった。
自らの利益のためだけではなく、業界のために膨大な時間を費やして作業をされた関係者の方々の努力に敬意を表したい。