一昨日LCHがPre-cessationトリガーの適用検討を公表した。これはLIBORが当局より金利動向を適切に反映していないと判定された場合に、清算されたLIBOR取引を新レートに自動的に置き換えるというものだ。参加者の承認が得られれば正式決定となる。ゾンビLIBORを抱えたまま参加者デフォルトが発生し、残ったポジションのオークションでBidが困難になる状況も考えられるため、CCPとしては妥当な判断なのだろう。
こうなるとLCHで清算された金利スワップと相対のスワップの参照レートが異なることになってしまう。また、JSCCが同じような対処をしないとLCH SwapとJSCC Swapの差も生じてしまう。また、JSCCも同じ対処をしたとしてもタイムラグが生じると一定期間二つのレートが混在することになってしまう。
当然ISDAでは、再度参加者にコメント募集を行い、同じようなトリガーをフォールバック条項に標準文言として入れるかどうかの判断をすることになるのだろう。前回は合意に至らなかった点であるが、CCPがトリガー適用を決めたとなると若干様相が異なってくることが予想される。
英国では当局のPushもあり、LIBOR改革の議論が急ピッチで進んでいる。日本の動きはまだ鈍いがおそらく数か月もすると急速にCatch Upが進むことになるだろう。