担保の増加とともに、非現金化の利用が拡大

2025年末のISDAマージンサーベイが公開されているが、必要担保額が格段に増えているのがわかる。主要市場参加者が受け入れた証拠金(IM+VM)の合計額は、2025年末時点で前年末比9.3%増加している。このうちIMは21.7%増の$524.7bnと大幅増加した。VMは4%増の$1,038bnなので、VMとIMを合わせた担保は$1.56tnにまで膨らんでいる。これだけデリバティブの取引量が増加すれば担保が増加するのも当然だが、昨今の市場変動がIMの担保の増加に拍車をかけている。SIMMなどは若干のラグをもって改訂されるので、今後もIMが増加していく可能性が高い。

ISDA Margin Surveryより作成

最近特に顕著になってきたのが現金以外の担保へのシフトである。2025年は、Bilateral取引における受け取り担保において、非現金担保が現金より多くなる歴史的な転換点となった。

ISDA Margin Surveryより作成

VMは以前として67.6%が現金だが、2020年のピーク時の80%から比べると着実に減少している。IMは約半分が国債だが、そのシェアは低下傾向にあり、代わって株式やETF、社債などの「その他の証券」の割合が37.2%まで上昇し、多様化が進んでいる。

CCPに対するIMは4,235億ドルとなり、前年末比8.7%増となった。CCPに差し入れられたIMのうち、キャッシュは約32%で、残りの約68%は国債やその他の証券で構成されている。その他証券で株式とETFが半分超を占めているのも興味深い。

マージン規制が完全に導入され、担保実務も落ち着いてきたが、取引増加とボラティリティ上昇によるIM増加によって、IM Thresholdの50億円を超えるところも増え始め、新たにIM拠出を始めるところも出てきた。金利上昇も相まって現金担保のファンディングコストを気にするところも増えてきたので、国債やその他の担保を利用しようという動きも活発化してきている。クロスマージンなどのニーズもますます高くなっている。引き続き担保を効率的に管理しようという動きは続きそうだ。