RFR First UPDATE

通貨スワップのLIBORからRFRへの移行ターゲットである9/21を通過し、RFRへのシフトが着実に進み始めた。先週まではRFRの通貨スワップはほとんど見られずどうなることかと思っていたが、いざ始まってみると特に大きな問題なく移行が進んでいるようである。

初日のSDRには東京時間に3件のUSDJPYの通貨スワップが観測されたが、すべてRFRベースだった。先スタートの1年スワップと13年、20年の通貨スワップだったが、すべてTONA vs SOFRになっている。その後ロンドン時間に入って行われた2件もRFRだった。別の日にはTONA vs USDLIBORが見えるようだが、例外的なものと願いたい。

その他の通貨も順調にRFR取引が行われた。RFR Firstは大成功といった形だろう。前にも書いたが、このベンチマークの移行というのは徐々に起きるというよりは一気に起きるようだ。特に日本でこの傾向が強い。前もって一応準備しておくが、何かきっかけがあるまではなかなか動けないのだが、一度動き出すと一気に移行が進む。

一つ注目なのはEURだ。欧州のワーキンググループでは、USD、GBP、JPY、CHFについての移行を推奨していたものの、EURレグについては、Continue to monitor the development of market liquidity and demand from end usersと書かれており、市場の流動性を見ながら当面モニタリングとなっている。実際初日ロンドン時間ではEuribor vs Liborが多かった。米国時間になるとESTR vs SOFRもみられ始めたが、まだマーケットは完全に方向感がつかめていないようだ。

欧州系はEuribor、米系はESTRということなのかもしれない。まだ一週目なので何とも言えないが、ESTR vs SOFRの取引が一定程度増えてきたので来週以降の動向に注目が集まる。