先週ECBが、DLTネットワーク上で発行される債券を含むトークン化された証券を、ユーロシステムの中銀オペレーションにおける担保として利用可能とする方針を発表したと報じられた。今年の3月末からサポートされると書かれている。
当面は、通常の担保要件を満たすことに加え、トークン化された担保が TARGET2で決済できること、およびCSDを通じて発行されていること が条件となる。TARGETとはTrans-European Automated Real-time Gross Settlement Express Transfer Systemの略で、ECBと17の欧州中銀で構成されるユーロシステム運営する資金決済システムである。第二世代のシステムということで2がついている。デリバティブの祝日カレンダーでTarget2と書かれているのを認識されている方も多いだろう。
また、ロイターで報道されているように、ECBの発表を受けた英国中銀に対する質疑応答でも、英国版EMIRの中で、トークン化担保をどのように取り扱うかを明確にする方針を2026年に公表する予定であると回答されている。
英国では、トークンされた銀行預金を使って即時決済を実現するブロックチェーンの決済プラットフォームの発表もあったばかりである。
以前から話には出ていたものの、ここへ来てデジタル通貨を巡る動きが活発化してきた。CCPや相対デリバティブ取引の担保にデジタル通貨が使われるようになるのも時間の問題となってきた。これによって決済期間の短縮や資金移動のスピードが早まれば、MPORの削減通じた当初証拠金や資本賦課の引き下げがついに実現するかもしれない。