予想通り、米国当局高官からFRTBを含むBasel IIIの施行開始前に準備をすべきというコメントが出てきた。2025年1月から適用開始ということで、まだまだ先のことという印象が漂う中、遅くとも来年の第一四半期までには最初のドラフトができてなければならないというコメントだ。
いつものことなのでそれほど驚きではないのだが、2025年1月に適用開始ということは1年前の2024年1月には準備が整っていなければならず、新方式での計算もパラレルで始めなければならない。そうするとそれまでにモデル等が出来上がっている必要があり、当局承認もほぼ最終段階に近いところまで行っていなければならない。2024年1月に間に合わせるためにはその1年前くらいには作業を開始していなければならないが、そうすると来月とか再来月にはプロジェクトが立ち上がっているという計算になる。
欧州も同じタイミングで動き出すだろうし、日本のタイミングはそれより若干早くなる可能性もある。Basel IIIと言い始めてから随分と時間が経つが、来年は現場を巻き込んでBasel III対応が本格化しそうだ。