日本の金融にテレワークは根付くか

今回の感染拡大を受けて、各社ともテレワークを促進させるかと思いきや、いずれはオフィスに戻るというプランがメインで、海外のように在宅勤務継続を考えているところが少ない様に思える。

やはり、コンプラ意識の高い日本の金融機関の場合は、家から取引をするというコンセプト自体がなじまないのかもしれない。そもそも、資料を社外に持ち出すことが固く禁じられ、職場に入る時には携帯電話を預けたり、メールは全て上司の承認なく外部に送れないというところもあると聞くが、こうした厳格なコンプライアンスポリシーを採用するところが、在宅勤務を容認するとはあまり思いにくい。したがって、在宅勤務というよりは、自宅待機になっているのではないだろうか。

海外大手銀行の状況についての記事を見てみると、郊外オフィス設立や在宅を永続的に組み合わせると考えてるところが多そうだ。JPMは当面の間オフィスは半分程度の密度に抑え、自分の席とは異なる離れた席、異なる階のデスクを使えるようにしているようだ。GSはパリのオフィスは20%を上限としており、フランクフルト郊外に二つのオフィスを用意し、それらのオフィスと在宅の3チームに分けてローテーションをしており、その他のオフィスも既に安全面での対策を施して会社に戻れる準備をしている。CITIはNew Jersey、Westchester、Long Islandといった郊外のオフィスを借りる報じられている。日本より密度は低いはずだが、通勤リスクに対する懸念への対応を行おうとしている。人の動線を一方通行にしたり、エレベーターの最大人数を6人にしたりという対策が一般的のようだ。

確かに郊外にオフィスを構え、人を分散させるのは、コスト面でも通勤面でもプラスが大きい。NY郊外ではこうした不動産に対するニーズが急速に高まっている。満員電車の問題が大きい日本でもこういった動きが加速すると良いのだが、未だ大きな動きは見られない。

やはり役所が率先して地域分散を図るとか、オフィス分散を促すインセンティブを与えないと日本は大きくは変わらないのかもしれない。

コメントを残す