大統領選のインパクト

市場はバイデン勝利を織り込んでいるが、そうなると気になるのはバイデン氏の政策が与えるインパクトだ。まずは法人税の21%から28%への引き上げだが、これは金融機関の純利益減少につながる。特に米国内の収益貢献が大きい銀行へのインパクトが大きいが、国際的に収益を上げている大銀行への影響は比較的少なくなる。

とは言え、現状の経済環境だと、たとえ民主党が上院を掌握したとしても増税に反対する声は出てくるだろうという報道が多い。一方景気刺激策にも相当の資金が流れ込み、低所得者支援も加速するだろうから、銀行が積み立てている引当金の戻りもあるだろう。金利上昇によって金融セクターが恩恵を受ける可能性も市場に織り込まれつつある。まずは人種問題、格差問題、環境問題、ヘルスケア等にフォーカスされるだろうから、増税は2022年以降という報道もある。

これまで報じられている内容からすると、バイデン勝利+民主党上院制覇で、米金利上昇ということになるのだろうし、事実今週の10年債利回りの上昇率は8月以来となっている。イールドカーブのスティープニングを予想する声も多い。2回目の景気刺激策実施の可能性も高くなり、加熱する株式に対しても警戒感が薄れてきているようだ。生産指数インデックスなども上昇しており、何となく楽観ムードが漂っている。

金融規制に関しては、バイデン政権では当然規制強化という論調だが、金融取引税の導入の話も出ていたし、ウォーレン氏の発言権が増すのではという懸念もある。ただ、現状のマーケットを見ていると、トランプ政権下よりは規制が強化されるだろうと言われている割には、そこまで変化はないのではないかという雰囲気も感じられる。4年前のことがあるので誰も確信はないのだろうが、やけに市場も落ち着いているような気がする。

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