在宅勤務への準備不足によって市場が動く

4月に入ってJSCCの金利スワップ取引件数/金額が顕著に減少している。昨日4/13などは、債務負担件数が115件、金額も1.3兆円と通常の半分程度になってしまっている。3月の取引が非常に活発だったのに比べるとその落ち込みはかなり激しい。

年度初めということもあるが、おそらく政府の要請を受けて在宅勤務(というより自宅待機)が増えたことがその要因なのではないか。スワップ取引に際しては、海外のようなSTPが進んでいないため、コンファメーション、ブッキング、取引報告、担保授受等様々な実務が絡むため、慣れない自宅勤務をするよりは取引を控えてしまうという形になっているのかもしれない。

これに呼応してか、LCH/JSCCスプレッドのマイナス幅が拡大している。おそらく海外勢は引き続き在宅で円金利をLCHで受けているのに対し、日本の参加者が取引休止を余儀なくされているので、スプレッドが動いてしまっているのではないだろうか。

在宅勤務の準備ができていないなら止めてしまえというのは、日本だけ見ていれば理にかなった行動なのかもしれないが、グローバルにつながっている金融市場においては、こうした歪みが発生するのは避けられない。これによって日本の参加者が不利益を被ることがなければ良いが。。。

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