USD LIBOR改革のスケジュール変更をめぐる追加情報

USD LIBOR18か月延期のニュースが出て(本当は延期をすることに対する意見募集を始めるよというアナウンスだが)、LIBOR移行のペースが減速する恐れが出てきた。あくまでもレガシー取引対応で、新規取引については何も変わらないはずなのだが、勘違いをしてしまった人も多い。

また、円など他の通貨については、予定通り2021末で公表停止することに対する市中協議となっているので、何ら変更があったわけではない。むしろUSDがタイミングを変更したのに円は変えなかったとみるべきなのだろうが、市場の期待は完全に円も延期という雰囲気に感じる。

早速ARRCからも移行スケジュールについてのガイダンスが出ており、ISDAのWebnarでも追加情報が公開されている。Webnarの中でも、FCAのSchooling Latterは、「The proposed extension to US dollar does not change the proposed end date for other currencies.」と言い切っており、他の通貨は予定通りと考えるのが自然だ。特にGBP LIBORについては、2021年末以降、パネル行がレートを出し続ける必要はないとも言っている。

USD LIBORについては、パネル行がレートを出し続けるという確証がないならば、このような提案はサポートしないとコメントしているため、おそらく何らかの会話があった上で、2021年末以降も引き続き、レートが存在するということを前提にしているようだ。

Webnarを聞く限り、EURとCHFについては確実に変更なしで、GBPはSynthetic LIBORによる対応、円はその次に大変だが特にコメントなし、ドルは延期というニュアンスと感じた。

いずれにしても1月末までは市中協議を終え、その後アナウンスがあるようなので、ここから数か月で様々なことが明らかになってくるのだろう。

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