LCHとCMEにおける米金利スワップの割引率変更まで一か月を切ったが、移行時のオークションのサイズについての情報がLCHから出始めた。概ね予想通りという報道もあったが、公表直後ドル金利のトレーダーからは、そのサイズの小ささに驚きの声が上がっていた。この発表を受けてSOFRとFFのベーシスは1bpほどタイトニングした。
ベーシススワップのワイドニングもあり、一部ディスカウントの変更時に大きな市場変動があるのではないかという憶測もあったが、若干拍子抜けといった感がある。
10月中旬までにさらなる変更があるだろうが、現時点でオークションにかけられるベーシススワップ(FF払いSOFR受け)のサイズは30年ポイントでわずか$1.5mm程度のDV01となっている。このサイズだとほとんどマーケットインパクトはないだろう。その他の年限(2、5、10、15、20年)は逆方向のようだが、2年で$3mm、5年で$4mm、10年で$1.5mmのDV01なので、こちらもそれほど大きくない。15年は$1mm、20年は受払交錯でほぼフラットとのことだ。
リアルマネーからのSOFRベースの債券発行が短い年限に集中していたためか、2年、5年バケットの量が大きくなっているが、長い年限になるとバランスの取れたポートフォリオになっている。
CMEからは同様の詳細が公表されないので全体像はわからない。LCHからは、10月1日と10月15日にオークション情報が更に明らかになるが、全体の傾向としては大きく変化しないように思う。