TONA Swapに対する欧州清算集中規制

ESMAから清算集中規制についての市中協議案が出ており、円のOISスワップの集中義務が含まれている。コメント期限は2022年9月30日だ。同時にUSD SOFRスワップの清算集中規制の対象満期が拡大される。

Clearing Obligationの他にDerivatives Trading Obligation(DTO)も含まれており、ESTRスワップについて、EUのOTF、MTF、或いは免除が認めらているSEFなどによる取引の義務付けも含まれている。

TONAスワップは、日本の規制では既に清算集中の対象になっているので、あまり大きなインパクトはないだろうが、逆にいうと、今まで欧州ではクリアリング規制の対象ではなかったことに驚く。それほどまでTONAスワップへのシフトが完全に進んだということなのだろう。もうLIBOR改革は遠い過去のことのように思える。ドルについては完全に移行が終わっていないので来年6月に向けて各社準備を進めているのだろうが、一時のような盛り上がりに欠ける。

これで、金融危機以降の主な規制強化はほぼ完成に近づいた。新しい規制の話はそれほどなく、Cryptoや排出権という新しい話はあるものの、当局や金融機関の関心はカウンターパーティーリスクや市場急変に対する対応、資本規制に移っている。今後は金融機関の行動を制限しようという動きがあるときは、資本規制を微調整していくことになるものと思われる。