TONA FIRST開始

昨日7/30、TONA Firstにより、スワップの気配値提示がTONAベースに切り替えられた。ディーラー間市場の円LIBORの気配値が一斉に停止され、スワップと言えばTONAスワップを指すようになった。というより、このシフトは少し前から始まっていたので、特に昨日に大きな変更があったという感じはしなかった。

JSCCのデータを見てみる。

OIS関連取引の割合は50%に近づき、LIBORの比率が直近数日は3割強となっている。7月に入って完全に流れがOISに移ってきたという感じだ。

この気配値提示の変更の意味するところだが、今後LIBORスワップを行いたいというときは、まずOISスワップを行い、LIBOR/OISのベーシススワップを行うことになる。これまで固定 vs LIBORの一つの取引だったのが2取引に分かれることになる。当然想定元本が増えるので、レバレッジ比率が上がり、資本賦課が上昇してしまう。コストが高いということはLIBORスワップのb/oがワイドになるということを意味する。

そうなるとLIBORスワップを行おうという人は少なくなり、一気に移行が加速すると思っている。

通貨スワップについては9/21というターゲットが全世界的に意識されているが、ヘッジで使う金利スワップがRFRに移り始めると、通貨スワップも早めの移行を進めるところが出てくるかもしれない。