MiFID IIのリサーチアンバンドリングが一部緩和されるというニュースが飛び込んできた。無料でリサーチレポートを提供して取引につなげるというBundlingが公平性を欠くということで導入された規制だったが、逆に小型株のリサーチが減少するなどの副作用が出てきて3年間様々な議論が行われてきた。
日本でも欧州にある支店や、欧州のリサーチ等が対象になるのではないかということで混乱が生じ、保守的にリサーチを受け取るのを止めようという動きすらあった。激安商品や特売品によって、顧客を店舗に呼び込むのと同じようなものだと思うのだが、金融となるとがぜん規制が厳しくなる。
今回は感染拡大によって疲弊した経済を活気づけるためとの大義名分がついているが、本音を言えば、そもそもやりすぎだったというところなのかもしれない。BrexitによってUnbundlingを強くプッシュしていた英国の影響が少なくなったことも理由の一つなのだろう。
これで、時価総額が10億ユーロ未満の株式リサーチに関しては、バンドリングが可能となり、無料でリサーチを提供することが可能になる。これで中小型のリサーチが復活することが期待される。