LIBOR移行Update

月初なのでJSCCの月次データを見てみる。

https://www.jpx.co.jp/jscc/toukei.html

予想通り8月にOIS移行が一気に進み、想定元本の半分を占めている。LIBORの割合は23%と7月に続いて一気に減少した。TONA Firstの後押しもあったが、まさにワクチン接種率と同様、日本という国は進みだすと早い。現場の雰囲気も既に金利スワップと言えばTONAが主流で、LIBORの場合はわざわざLIBORでと言わなければならない。

一つ注目すべきなのはTIBORが引き続き27%を占めている点だ。以前は10%未満だったので、LIBOR改革とは、LIBORがOISに変わるだけでなく、TIBORの増加を意味するのだろうか。初期の頃からTIBORが増えているのを見ると、ヘッジ会計やシステム整備の関連で一時的にTIBORへのシフトが進んだという見方もできようが、恒久的にTIBORが増えていくのかもしれない。もっとも、日本の場合は会計が極端に保守的なので、単にヘッジ会計の整理がまだ終わっていないというだけという可能性も捨てきれないので、今後の展開に注目したい。

日次の統計も確認してみる。

こちらも全般的には同じ流れだが、日によってLIBORやTIBORが増えている。クリアリング取引の場合は、取引のアンワインドができず、反対方向の取引を入れたうえで消すので、既存のLIBOR移行関連の取引も含まれているのだろう。

一応LCHの月次データも見てみる。本当はシェアを出せると良いのだが、データ集計が面倒なので取引量($bn)で示す。

https://www.lch.com/services/swapclear/volumes/rfr-volumes

不思議とあまり取引量に変化がみられない。LCHの場合は、tpMatchなと短期の取引が全体をゆがめる傾向があるので、長期の流れがつかみにくい。また、全体の取引量が細っているのも影響している。とは言え、以下のようにSOFRを見てみると取引量が着実に増えているので、TONAのグラフは若干の違和感がある。新しく開示され始めたデータでもあるので、少し精査をしてみる必要がありそうだ。