とはいえ、今月からは破綻処理計画を策定しなければならない銀行の閾値が従来の150-250億ポンドから250-400億ポンドに引き上げられている。そして閾値近辺の銀行が破綻した場合は他の銀行への譲渡を想定することにより、通常の資本要件以上の準備金であるMREL(Minimum Requirement for Own Funds and Eligible Liabilities)の保持を求めないこととしている。つまり小規模行の負担軽減が図られている。
以前のCEM(カレントエクスポージャー方式)が適用されていた頃は1年未満の為替取引は元本の1%がEADだったが、SA-CCRになってからこれが満期によってより精緻に計算されるようになった。試しに$10mm FX Forward取引のEADをSA-CCRとCEMで比較してみる。横軸は満期(月)、縦軸はドルベースのEADである。
これは何も社債だけではなく、一定の回号の国債、Out of the moneyのオプション、特定の年限のCDSなど様々な商品についても幅広く使われる。では、このAxe情報を取引所のようなところで集約して、売りと買いがマッチした場合に取引をプライベートに成立させることができれば、情報がマーケットに広まることなく、Axe同士をぶつけて取引を成立させることができるのではないか。
特に台湾の生保などは巨額の米国資産への投資を行っており、ヘッジ比率も高い。決算期末のヘッジ調整により台湾ドルのフォワードポイントが極端に動くことも多い。韓国でも保険会社や年金、銀行のドル調達取引は多くこれも主に1年未満の為替取引でファンディングしている。オーストラリアはSuper fund (Superannuation)が活発に為替ヘッジを行うようになっている。香港やシンガポールではソブリンウェルスファンドやアセマネのドル調達ニーズがある。当然日本で銀行や生保のドル調達ニーズが高いのは言うまでもない。
Basel III endgameという言葉が注目されて随分経ったが、米国では、業界からの反発やトランプ政権の発足もあり、徐々に緩和方向への動きがみられている。特に米国では、当局がデリバティブポートフォリオについて注目をするというのもあり、全体としてのRWAが小さかったとしても、細かい項目についてかなりの精査が必要になり、活発に資本コントロールが行わている。
BISのTriennial Central Bank Surveyの金利系商品についての統計を見ている。まずは全体像から。金利商品は2019年のFRAの急増がアノマリーとなっているが、それを除けば順調に右肩辺りで成長しており、特にここ3年の伸びが著しく、トータルで3年前対比約60%増となっている。2019年のFRAはよく覚えていないのだが、まだ4月だとコロナ前なので、3月のFOMCで利上げ収束観測が出てFRA-OISスプレッドがタイトになった時期だろうか。