通貨スワップのRFR移行のターゲットは来週9月21日(RFR First)なのだが、未だ日本市場では本格的に移行する兆しがみられない。金利スワップがTONA Firstで一気に移行したのとは対照的である。今回は、米ドル、英ポンド、スイスフラン、日本円の4つの通貨間の取引でLiborの使用を停止するという目標だったが、日本円以外はある程度流動性が上がっているので、日本円が最も遅れている。
7月末は他の通貨も含めて95%でLIBOR/LIBORだったが、インターバンクでは、RFR/RFRへの移行が進んできた。円LIBORが年末に公表停止になるので当然の動きなのだが、海外に比べて当局のPushが少ないからなのか、市場参加者の認識は低い。ドルLIBORの公表停止が延長されたことも影響しているのかもしれないが、このような市場慣行変更は、銀行サイドが顧客に広報するだけでは限界があるのかもしれない。
LIBOR/RFRのように通貨ごとに移行をずらすことは技術的には可能だが、決済日がずれることになるのでできれば避けたい。金利スワップのTONA移行が急激に行われたのを見ると、今回も移るときは一気に移るのだろう。しかしそれは、9/21ではなく10月になるのかもしれない。