週末にUSD LIBORの移行が先延ばしになるのではないかとコメントしたが、早速延期のニュースが飛び込んできた。延期の気配は感じていたものの、さすがにここまで素早くアナウンスに至るとは思っていなかった。
USDLIBORの1 week, 2 monthについては予定通り来年末だが、1, 3, 6か月物LIBORについては、一年半後の2023年6月30日に計画を後ずらしにするという市中協議が行われるとのアナウンスだ。FCAからも同様のアナウンスが出ている。
当然2021年末からは新規取引の約定を控えるようにということになるのだが、移行が困難になったレガシー取引については、そのまま存続することがほぼ確実となったと言って良いだろう。これを受けてLIBOR/SOFRなどのベーシスマーケットが大きく動いた。
こうなるとUSD以外の通貨はどうなるかということなのだが、当然円についても延期を予想(というよりは期待)する声が大きくなるのは間違いないだろう。英国はそれでも予定通りの移行を進める可能性が残っているが、日本については、延期の恰好の材料を今回のニュースが与えてしまったのではないか。