米国債レポのクリアリング義務化による影響

来年から米国債のクリアリングが義務化され、レポについても来年6月末から義務化となる。これによってどの程度のインパクトがあるか常に気になっていたのだが、OFRのブログで大手米銀6行のSLRが2000億ドル以上削減されるとの見通しが示されている。6行合計でレポが7470億ドルから5400億ドルへ、リバースレポが6340億ドルから4270億ドルへと減少するとされており、これはかなりの減少だ。OFRの公式見解ではないとしているものの、かなり信頼性のある数字だと思う。

昨年の8月までの一日平均取引量のうち、米国債レポの約45%がクリアリングされていたが、清算集中義務化が行われていれば、これが約77%まで上昇していただろうとのことである。残りの23%のうち約8割が関連会社間の取引とのことで、残りがオプション付の特殊なレポということになる。ちなみに日本では既に6割近くがクリアリングされていると記憶してるので、他国に引けを取らない割合が既にクリアリングされている。

この残高減少は主にCCPに取引を集中させることによって得られるネッティング効果によるものである。A社に国債を貸して、B社から同じ国債を同じ期間借りていた場合、それをCCPで清算すれば、オフセットしてゼロになる。

また、興味深いことに日々のレポ残高を見てみると、四半期末などにポジションを減らして規制資本を下げようとする、いわゆるWindow Dressingがみられない。つまり、常日頃からSLRが増えすぎないような管理を行っており、期末にだけポジションを落とすようなことは米銀は行ってないということだ。

当然レポのクリアリング義務化が行われれば、様々なコスト増が発生するだろうが、ネッティング効果やカウンターパーティーリスクの削減により、市場安定化に帰するものと思われる。