LIBOR代替レートとしてCMTの注目度が上昇

TradewebとIBA(Ice Benchmark Administration)のベンチマークであるCMT(Constant Maturity Treasury)がLIBOR後継候補として注目を集め始めた。これはオンザランの米国債の出来高加重平均をトラックするベンチマークで、特に住宅ローンにおいて利用度が高まっているようだ。

CSG(Credit Sensitivity Group)の参加者もSOFRの代替レートとしての可能性に言及しているため、社債やローンにおいて広く使われるようになるかもしれない。ターム物SOFRはトライアルバージョンが今年末にも公表されることになっているが、CMTも30年までの12の満期というタームストラクチャーを持つという利点がある。

とは言え、米国債に連動するため、信用リスクを反映していないという点SOFRと同様の問題が残るため、銀行ローンに対する問題がすべて解決されるわけではない。

おそらく年末までにLIBORの使用を取りやめるFannie MaeやFreddie Macなどの政府機関系の住宅ローンからCMTの取り扱いが広がっていく可能性がある。

LIBOR代替レートとしてはAmeribor、CMTなどのほかにもいくつかの候補が挙げられており、米国では今後どのようなレートに収れんしていくのかが不透明になってきた。