レポマーケットの重要性

FRBが米国におけるレポビジネスに関連してBNP ParibasにのResolution Planを却下したことが報じられていたが、OFRのデータをみると米国債レポ市場におけるフランス系のシェアが落ちているように見える。FDICのウェブサイト上では、The shortcoming is related to the continuity in resolution of the bank’s securities repurchase agreement activity for their US operations.とぃう書かれている。米国におけるレポ取引に関する破綻・再建計画の継続性に疑義が示されている。米国のレポをフランスからBookしているのが問題視されているのだろうか。

米国のレバレッジ比率規制であるSLRが施行されてからは、米銀がレポを出しにくくなり、その分をフランス系、カナダ系、日系銀行が補ってきた。米銀は期末時点だけでなく、平均的に残高を減らしていないとSLRが低下してしまうが、欧州では期末時点を使えば良いこともあり、レバレッジ比率を低下させることなく、期末以外にポジションを積み上げることが可能だった。これをバーゼルが”粉飾”と表現したことで風向きが変わってきたが、今回はそれ以外にも何か動きがあったのかもしれない。

当然レポでレバレッジをかけすぎるのは良くないが、債券を担保に短期調達をすること自体に問題がある訳ではない。国債の流動性向上にも資する。一方、日本国債の利回り拡大に賭けるヘッジファンドが、国債先物をショートする以外に国債を空売りするケースもある。レポで国債を借りてきて、金利が上がれば収益が上がる取引だ。カレント銘柄に関しては日銀の保有比率が100%を超えてしまったが、日銀が貸したJGBがこうしたファンドに流れ、最終的に回りまわって日銀に戻ってくることもある。そうすると日銀の保有比率が100%を超える。

海外では、国債や社債を保有しているファンドがそれらの債券をレポに出して収益上乗せを図ることも多いが、日本ではあまりこのような動きは見られない。ニーズがないので国債以外のレポはほぼ皆無で、社債レポ市場は全く育っていない。仕組み的にはカストディアンや信託銀行を使えば、今でも不可能ではないと思うのだが、いかんせんレポをやりたいという投資家が少ない。

社債ファンドが増えてくれば、海外のようにレポのニーズが出てくるかもしれないが、やはり金利が上がらないからか、日本では株式ファンドばかりである。米国では金利上昇に伴い株式から債券へのシフトもいくらかみられるようになってきたが、日本でこうした債権投資が活発に行われたのは、バブル期のリッコー、リッチョ―、ワリコーなどが最後ではないだろうか。

今回金利が若干動くようになって、日本が世界から注目を集め始めた。日本でトレーダーを雇いたい、日本で拠点を設けたいという話も少しずつではあるが、話題になりつつある。やはり市場が盛り上がってくれば、それなりに経済規模が大きい日本に対する関心というのはあるはずだ。金利を低位安定させたいというニーズは理解できるが、やはり、マーケットが動かないと海外からの関心が盛り上がらず、流動性も向上しないのだろう。